2017年06月29日 14:28

平成22年 ダイハツ ムーブ DBA-L175S エンジン異音、オイル交換

カテゴリ:修理カテゴリ:ワンポイントアドバイス


平成22年 ダイハツ ムーブ DBA-L175S のお車。当社は初めてのお客様です。
症状を聞いてみると「信号待ちや減速時にエンジンが振動がしてエンストするのではないかと怖い、エンジンも変な音がする」
との事です。
取り敢えず試運転してみますが、大きく気になる事も無く、ピットに入れてボンネットを開けてみると確かに「コンコン・・・」と
おかしな音がします。それもエンジン内部から。


まずいな~と思いつつもエンジンオイルゲージでオイル量を確認してみるとオイルが(規定量)入ってない!
オイル漏れかと下回りを覗いても漏れた形跡無し。

前にオイルを交換した時期を知りたいのですが、初めてのお客様ですのでデータも無い。
ご本人にお聞きしても「車検の時かな???」の返答。
車を調べてみると運転席ドア付近にオイル交換ステッカーが貼ってあり、それによると交換時期から
1万㌔以上過ぎてます。

オイル喰いの可能性大 です。

オイル喰いとはエンジンオイルが燃焼室内に何らかの原因で漏れてガソリンと一緒に燃焼され
排気ガスと共に排出される事を言います。

原因として
バルブ・ステム、ピストンリング摩耗もしくは固着によりオイルが侵入。

摩耗の原因は
オイル交換(オイル管理)をしていない。

オイルは基本的に減るものではありません。ただし、燃焼室内にも潤滑の為に必要なオイルは入ります。
勿論、極少量は燃えて排気される訳ですから消費されてる訳です。且つ潤滑性能も熱や酸化で
低下していきます。
オイル量が少ない、性能も低下している状態でエンジン内部では部品の摩耗が進みます。

隙間(クリアランス)が大きくなりオイルの侵入量(漏れ)が多くなります。

オイル量が減ります。

上に戻って以下同文(笑)

このエンジンは可変バルブ(DVVT)装置が付いてます。この装置は油圧によって作動していますので
オイル量が減れば誤作動を起こす訳ですし、最悪、カムシャフトに傷がついているかもしれません。
おそらくエンジンの振動と異音はそれが原因だと思われます。

さて、ここまでの説明、拙い言葉だけでご理解いただけましたでしょうか?
専門用語を使いましたが、判りやすく(当社比w)書いたつもりでも先ず無理かな?
実は女性の方にも判っていただけるようにウチではこんなのを用意しておりますw


エンジンのカットモデル!乗せ換えたエンジンを手が空いてる時にコツコツとメカニック全員で作りました!

これを使ってお客様に説明、最悪エンジン分解し部品交換(オーバーホール)するにも費用が掛かる事。
取り敢えずエンジンオイル、オイルエレメントを交換し、次回のオイル交換時期に
再度、ご来店いただき、消費量を見てその後の整備を検討していきましょうとお話ししました。

僅かに残ったオイルを抜いて

オイルエレメントも交換します。

規定量のオイルを入れます。

抜いたオイル量からしてかなり少ないです。これだけ少ないとメーター内にあるオイル・ランプがまれに点灯する
はず。お客様は気が付かなかったのかなぁ?

orz.....。これは見えない....。

メーターは運転手にいろいろな情報を教えてくれます。スピードやシフト位置だけじゃなく車の状態も
教えてくれます。なるべく物は置かないようにしたいですね。
オイル交換後音は消えてエンジンも僅かながら調子を取り戻したようです。

今回の修理はエンジンオイル交換の大切さを実感した懸案でした。






  


Posted by yahagi-ohagi │コメント(0)

2017年06月15日 18:58

修理 スバル レガシィ 19年式 走行異音

カテゴリ:修理
平成19年式スバルレガシィ CBA-BP5 走行距離205000㎞のお車です。


え!そんなに車って持つの?とびっくりされるかもしれませんがこのお車、実は前オーナーに新車で
ご購入いだだいて、その後買い替え時に同じ会社の同僚(現オーナー)に車を譲られ、引き続き
当社にて見させていただいてるお車です。
前オーナーの方もヘビーユーザーでしたがきっちりと点検、車検、オイル交換等と行っていて
現オーナーの方も同じく点検、車検等させていただいています。ちゃんと整備してると以外と持つもんですねw
勿論、限度はありますけどw

さて先日、点検でご入庫いただいたところ、試運転すると後ろから「ご~~~」とウナリ音がします。
ご入庫の時点で調子をお聞きするのですが、調子は良いとの事。
???と思ったのですが取り敢えず原因を探るとリヤ右のホイールベアリングからの音の様です。
点検に空けていただいたのは日数は1日。
時間とお金も掛かる。距離も走ってる事だし、お客様に連絡してからという事にして他の点検は済まし連絡。
「言われてみれば、そういえばそうかな~」と事。

こういうのは実は結構ある事なんです。

自動車に使われてる部品は新車から徐々に摩耗もしくは劣化していきます。
その限界が近づいて来た兆候の一つの異音も徐々に大きくなってくのですが、それがゆ~~っくりですので
耳が慣れてしまって異常(異音)と気付かないのです。たまたま点検で乗ったメカニックが気が付くのはそういう事なんですね。

修理代金と掛かる時間を説明し、後日整備するという事で再度ご入庫いただきました。
お車をリフトアップしホイールハブという部品を交換します。今回片側だけが音を出してるのですが
同じ時期に作られ同じ車に装着された部品、左右が違うだけで同じ負荷を与え続けていた訳ですので
今回、両方共、交換します。


ドライブシャフトを抜いてるのですが、これが固い!油を指して特殊工具を使って他の部品を壊さないように
慎重に抜いていきます。


ようやく外れましたwふーーー!


これがホイールハブです。4輪あるうちの一つですが今まで20万キロ以上頑張ってきたんですね。


裏に見えてるのがベアリングです。この部品はベアリング単体では供給がないようですのでハブごと交換します。


あれだけ外す時は手こずったシャフトも組み付けは意外とすんなりw


無事、修理完了しました。試運転後、本当に静かになりました。びっくりして喜んだお客さまの様子がみてみたい!





メカニックのささやかな楽しみですw







  


Posted by yahagi-ohagi │コメント(0)