2018年11月18日 18:14

ホンダ ストリーム RN1 エンスト

カテゴリ:修理
お客様からレスキューの電話が入りました。堤防道路で突然エンジンがストップして
再始動が出来ないとの事。
早速、積車で出動。当社で自動車保険をご加入していただいてるので即、保険会社の
無料ロードサービスにこちらから電話しておきます。


狭く交通量も比較的に多い道路ですので、気を付けて素早く作業します。

車を工場に入れて原因探求します。今回はお客様からエンストする前に
メーターのチェックランプが点灯したとお聞きしてるので、診断機を繋げて点検。


「TDCセンサー(パルス)なし」と出てます。TDCセンサーとはこのストリームの場合
カムシャフト・プーリー付近に付いてるカム角センサーの事です。

エンジンヘッド・カバーを外し、タイミングベルトのアッパーカバーを外した状態。

写真中央、黒い部品が今回の原因の部品、カム角センサーです。


判りにくいからカメラを近づけてパチリ。

このボルトを外して取り出すのですが、工具を入れると全く見えず、アッパーカバーしか
外してないのでボルトを落とすと悲惨なことになりますwww。


無事に取り外し出来ました。この後、部品を交換して無事に取り付けも出来ました。
エンジンヘッド・カバーのガスケットキットも勿論交換して再始動。試運転し、再度
診断機を繋げて故障コードが入らない事を確認して納車出来ました。
  


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2018年06月09日 19:30

自動車保険で車を治すお話

カテゴリ:修理カテゴリ:ワンポイントアドバイス
車を所有し車を運転して避けて通れない問題が事故。
事故にあったら?
先ずは負傷者の救護と路上の危険防止。
警察への連絡。
事故状況の確認、相手方の確認等々・・・。
今回はその後の自車の修理の事を少々お話しします。

さて、事故にあったら上記の後に保険会社に連絡をする訳ですが
単独事故で車両保険(一般条件)に入られてた場合、
保険を使わない方が得になるケースがある事をご存知でしょうか?


A氏は某保険会社で車両保険(一般条件)付きの自動車保険に入ってます。
駐車場にてバック中にリヤバンパーをぶつけてしまいました。


A氏は3年契約の保険に入ってます。保険を使うと来年からの保険料が上がるのは
ご承知の通り。ではではいくらになるのでしょうか?計算した結果が


使った場合と使わなかった場合との差額が99,000円。
バンパー交換の費用が

 作業名        工賃 部品代 合計
リヤバンパー交換¥5,184¥39,420¥44,604  *参考金額です

このケースの場合、使わない方がお得になります。しかし、
実はこれで済みませんでした。バンパーを外したら

バンパー裏のバックパネルも損傷してました。
バンパーは衝撃を受けると凹みますが、元に戻ろうとします。
凹んだ状態のままになってるという事は、本来それ以上に押されているという
事なんですね。


   作業名    工賃 部品代 合計
リヤバンパー交換¥5,184¥39,420¥44,604
バックパネル交換¥28,857 ¥14,472 ¥43,329
同上塗装       ¥37,400    ¥37,400
             総合計¥125,333    *参考金額で
これならば保険を使ってもOKとなります。
さてA氏は三年契約の保険に入ってましたがこれが1年契約だとしたら



171,000円が損益分岐額に・・・。
このように広い選択肢を想定して、ご相談いだけます。


なお当店は損害保険ジャパン日本興亜株式会社の代理店です。


当店の保険に入ってるお客様は、
ロードサービスも当店が責任を持って出動いたします。
ホンダ自動車整備工場のロードサービスについて

  


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2018年04月11日 22:00

スズキ エブリィ 平成23年式 エンジン・チェックランプ点灯

カテゴリ:修理
岡崎の桜祭り。その最後を飾る家康行列も三日前に終わりました。
岡崎市内も混雑してましたが漸く落ち着きましたね。

エブリィのH23年式ATのお車。エンジン・チェックランプが点灯という事で
ご入庫しました。

確かにチェックランプが点灯してます。
そこでコンピューター診断機を繋げてみると・・・。

エンジンコンピューターと通信が出来ません。

さてここで何をしているか説明すると、エンジンが電子制御になった頃から
簡単に言うと、何処が故障しているのかエンジンコンピューターが教えて(覚えて)
くれるようになったのです。それで診断機を使い調べようとしたのですが
繋がってくれません。
さてOBD-ⅡコネクタこれはパソコンでいうUSBコネクタとみたいなもので
どの車も同じ形状のコネクタで診断機と接続します。
ここに電源+とアースーがきてるはずですが、資料を取り寄せて確認してみます。


どうやら電源とアースは正常です。
となると怪しいのはCANラインかコンピューター本体か?
CANとはISOで決められた自動車のシリアル通信プロトコルです。

コンピューターに繋がるコネクタのCANのラインを調べます。



調べたら導通無し!これだと思ったのも束の間、どこで断線してるのか
これは大変な作業になりそう(泣)


もう一度資料を見直しましょう。

コンピューターからOBD-Ⅱコネクタまでに一つコネクタがあるようです。
資料を読み返し、このコネクタがどこにあるか調べてみると

フット式のサイドブレーキ横にありました。
コネクタに入る線が断線してないか手で触ってると「カチッ」と。

え?外れかけてた?


慌ててコンピューターを元に戻し、診断機を繋げてみると・・・

繋がった!

おそらく、普通にサイドブレーキを操作していれば問題ないのですが
室外から足を延ばし、サイドブレーキを操作して蹴とばし、それで外れかかったのかな?
無事に診断機も繋がり作業完了したのですが、ここまで実は資料取り寄せ調べ含めて
丸一日かかってます。
修理内容がコネクタ外れかけで一日・・・。トホホな(うちにとっては)修理でした。

  


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2018年01月08日 15:15

スズキ ワゴンRターボ 平成22年式 冷却水漏れ

カテゴリ:修理
明けましておめでとうございます。今年も一年頑張っていきましょう!

年末は当工場も部品の入荷具合とか、いろいろ仕事も調整しなければなりません。
そんな中での修理を紹介します。

スズキ ワゴンRターボ 平成22年式 スズキの愛車無料点検でご入庫したお車ですが
その時にターボの冷却パイプから水漏れを発見し、再度ご入庫していただきました。




中央斜めに渡ってるパイプに青色の粉状の汚れが漏れた跡ですね。
ワゴンRのターボはIHI製と日立製があり、このパイプも製造会社により
違うそうで今回はIHI製です。ターボに製造会社の刻印が打ってあるのですが
これが又、非常に見難い所についてまして、上の写真、臼型した部品の奥、
ターボのインテーク側ハウジングに付いてます。小さな鏡を利用しないとまず判りません。
(写真は撮り忘れましたw)

さて、バンパーとフードロックブレースを外します。


ヘキサゴンボルトを二本外し取り出します。


左の写真、ホースに付いてる工具はクランプです。エンジン内の冷却水を必要以上に
漏らさない為にここともう一か所で止めてます。

ターボとパイプの合わせ面、ガスケットカスが付いてますので綺麗にして・・・


新品の部品を取り付け、バンパー等元に戻し、終了です。

今回の水漏れ、実はこの車の使われてた場所による影響が大きいと思われます。
所有者は積雪地方の出身の方でこちらに引っ越してこられました。
おそらく融雪剤の影響でパイプが錆びて漏れたと思われます。
今回も点検の重要性をあらためて認識しました。


  


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2017年10月27日 18:24

平成13年 プリウス NHW11 HVバッテリー交換

カテゴリ:修理


ハイブリッド・システム異常警告灯が点灯したお車です。
走行距離7万㌔未満のお車ですが、年式から考えると警告灯が点灯しても
不思議ではないですね。
早速、診断機を繋げてみると「HVバッテリ異常」と「SOC大」が出てます。
フリーズ・フレーム・データを見ても異常はHVバッテリで間違いない様です。

さて、昔はプリウスのバッテリ交換に50万位掛かるとか言われてた事があるんですが
今はリビルトという再生バッテリが用意されてまして、リーズナブルに
交換が出来る様になりました。今回のお客様もその点をご説明し、リビルト・バッテリで
交換する事になりました。

これが取り寄せたリビルト・バッテリ。


これ、結構、重いですw

車からバッテリを外します。バッテリはリヤシート下にありますのでシートを外します。
バッテリは高電圧ですので絶縁手袋をして慎重に外します。



古いバッテリと新しいバッテリ。全く同じ。再生品でも綺麗ですねw



車にバッテリを積み込みます。一人ではとても無理。二人掛りで積み込みます。



古い方のバッテリを見てみましょう。各セルを繋ぐ導体金具が錆びてますね。恐らく原因の
一つでしょう。


この後、シートを元に戻し、再度、診断機を繋ぎ試運転し無事、修理完了となりました。

ハイブリッド車も修理OKですのでお気楽にどうぞ♪




  


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2017年09月08日 10:00

スバル サンバーバン TV1型 エアコン修理

カテゴリ:修理
朝もめっきり涼しくなってきました。今年の夏も暑かった~。当工場内では扇風機を回してしのいでるのですが、
仕事中、作業着もシャツも汗でびしょびしょになります。

夏の車のトラブルといえばエアコン。
今回、スバル サンバーバン 走行距離172千㌔のこの車もエアコンの効きが悪いとの事で入庫しました。
冷える時もあるとのお客様のお話です。エアコンが何故冷えるのか?
エアコンは気化熱の仕組みを使っています。例えば汗をかいて、
汗がひいてくる(乾いてくると)と涼しく感じるかと思います。これは汗が蒸発する際に周辺の熱を奪っていくからなのです。
液体が気体に変化するときにはエネルギー(潜熱)が必要で、そのエネルギーを周辺から奪う(吸熱する)のです。
もちろん気体が液体に変わるときには逆に熱を周辺に放出(発熱)します。

マニホールドゲージを繋げて低圧と高圧側の圧力を見ましたがほぼ異常無し。
エアコンガスが抜けてる訳では無いようです。圧力差も問題ない事からコンプレッサー、エクスパンション・バルブも
トラブル候補とは言えないでしょう。
車の下回りを覗いて


熱を周辺に放出(発熱)する場所、コンデンサーを見ます。家庭用エアコンで言うと室外機ですね。
車の場合、ラジエーターとコンデンサーがサンドイッチになってる場合が多いです。
このサンバーバンは運転席と助手席の下に付いていて下からしか見えません。
ファンが二つ付いていて両方とも回ってます。左がコンデンサーファン。右がラジエーターファン。
コンデンサーに風を通して放熱させているのはコンデンサーファン+ラジエーターファン。
エアコンOFF時のエンジン冷却はラジエーターファンのみの作動。
コンデンサーが汚れていても冷えは悪くなるのでスチーム洗浄機で洗ってみましたがダメ。
うーんと再度、下から覗いて悩んでるとラジエーターファンの回りがおかしい事に気が付きました。
ファンモーターのお尻を点検ハンマーで叩いてやると前よりも勢い良く回ります。
これか!時々冷えるというお客様からの情報とも合います。つまり走行中スピードを上げると
コンデンサーに当たる風も強くなるので不安定な回転をするファンでも
なんとか冷えてたという事でしょう。夏場エアコンを入れてれば、コンデンサーファンは
回るのでオーバーヒートも防げたのかな?

ファンモーターを取り換えるのですが、この車は少々厄介でw
ファン・シュラウドごと取り外すのですがこのシュラウドを止めてるネジが見えないw
コンデンサー側のシュラウドを外すのに先ず助手席下のサービスホールから工具を入れて・・・



奥のネジ、ラチェットの振り子スペースも確保出来ないのですが、実はこのラチェット、新兵器で
柄の軸を回すと先端のボックスが回転するという優れもの!あって良かったPROXXONラチェットw

難なく(あったけど)交換終了。さてエアコンON・・・・・。まだ今一冷えが悪い・・・・。
修理完了ならず!

今度は運転席で悩んでるとどうも風の出が悪い様です。
ブロアモーターか?いや音は正常だし。エバポレーター?いや何年前かこの車、エバポレーター漏れの
修理をしてる・・・。
エバポレーターというのは「そのエネルギー(熱)を周辺から奪う(吸熱する)」役割をする部品です。
もしやと思い、取り外してみると


写真中央、配管が繋がってる奥がエバポレーターの取り付け場所




すごい汚れてる・・・・。
これでは風も通らず、吸熱もしずらかったでしょう。エアコンクリーナーとエアブロウで掃除して
組み付け。再度テスト・・・・。ようやく冷える様になりました。良かったー。

今の車はエバポレーターの手前にエアコンフィルターが付いてエバポ本体が汚れるのを
防いでいますがこの車は付いていません。だからこれだけ汚れるんですね。
今回はトラブル原因が複合したケースでした。


  


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2017年08月31日 13:19

マツダ ロードスター 平成19年式 NCEC型 走行異音

カテゴリ:修理
8月も終わりです。毎年、お盆休みには家族旅行をするんですが、今年は長野の善光寺、地獄谷野猿公苑、小布施へと行って来ました。



冬の雪景色に温泉に入る猿。夏は流石に入ってませんでしたw 
海外でも有名らしく外国人観光客が多いのですが冬に行こうと計画されてる方にご忠告w 
冬は万全の装備で行って下さい。案内には下の駐車場から歩いて
30分程と書いてありますが、50分は掛かると思って下さい。しかもアップダウンがあります。
冬場は特に足元が悪いので足の不自由な方や高齢の方には結構厳しい環境です。

さて、旅行中でも会社の電話を転送状態にしてますが、そんな中、電話が一通。
ロードスターにお乗りのお客様から、走行中、異音がするとの事。
車に詳しい方らしく、左リヤのハブベアリングかららしい。休み明けに
入庫してもらう事で了解をいただきました。

さて、休みが明けて見てみましょう。


一緒に試運転してみると、どうやら左フロントのハブからの音の様です。
お客様も確認いただき、ジャッキアップしてタイヤを手でカラ回ししても???音がしない?
リヤ側はスピードテスターに乗せてエンジン掛けて回しても音が
しないから間違いなくフロント側なので車を預かり、ハブを交換します。
タイヤを外し、ディスクブレーキも外しての状態で手で回してみてやっと異音が確認出来ました。


フロント側はディスクパッドが絶えずローターに擦れている状態ですので
音が確認しずらかったんですね。


左右とも新品のハブに交換します。


試運転して静かになった事を確認。無事に納車されました。
  


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2017年07月15日 12:00

セリカ 昭和50年式 TA27 水漏れ パート2

カテゴリ:修理

映画「Uボート」より

「漏れが止まりません!艦長!」



すいませんw 実はこのセリカの友人と6月に蒲郡港に来た海上自衛隊の
潜水艦を見学に行ってきたんですw

潜水艦「まきしお」の乗組員の皆さん、色々とお話し聞かせてもらって
ありがとうございましたwその中で潜水艦映画の話題になり、面白いのは
「レッドオクトーバーを追え」と「Uボート」だそうですw

さて、無事にヒーターコアとバルブの交換も終わりました。

冷却水も入れ、耐圧試験をしてみます。冷却系統にはエンジン始動状態では
常に圧力がかかってます。それを人為的にかけてテストしてみます。





ラジエーターから漏れてきました・・・・。

車の水漏れ、特に古い車は厄介です。水漏れを一か所直すと
次に弱くなってるところから漏れ出すんです。まさにモグラ叩きの様な。
セリカの持ち主である友人にもこうなる可能性は伝えてたのですが。


ラジエーターを取り外しました。これなら修理でいけます。
修理後のラジエーター


よし、これで止まったか?
再度、圧力テストを





ラジエーター・ロアホースから漏れ出しました(泣)


「漏れが止まりません!艦長!」

ラジエーター脱着にはホース交換もすれば完璧なのですが、
何せ古い車です。
部品が無いもの思い、清掃して組み付けたのですが駄目か?
部品屋に問い合わせしてみると在庫があるとの事、助かったw

これでようやく、漏れが止まりました。
でもこれで修理が終わった訳ではありません。
室内に漏れてた冷却水はどこに?



室内床はベトベト状態。内貼りのマットは腐ってます。
これをそのままにしておくと悪臭や錆びの元になります。ボロボロに
なったウレタンマットは切り捨てて床を掃除します。

運転席側
勿論、もう内貼りマットは部品としてありませんので、
ホームセンターで買ってきたウレタンマットを床に合わしてカットアンドペースト。



水漏れによるオーバーヒートの後遺症、サーモスタット作動不良や
ヘッドガスケットの吹き抜けも無く、これで無事に修理完了となりました。










  


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2017年07月13日 11:02

セリカ 昭和50年式 TA27 水漏れ パート1

カテゴリ:修理
私の友人のセリカです。旧車ですね。昭和50年式のLB。昔、憧れた車です。


(決して当社は旧車専門店ではありませんw)
タイヤ交換と「助手席ドアからサラサラと異音がする」との事。
一緒に乗って音を確認する事に。
音がしてるのはドアからでは無くセンターコンソールからしてます。
サラサラ音は水が流れてる音の様です。冷却水が減って空気が冷却系統に
入り込み、ヒーターコア内に入り込んでるからこんな音がするんです。
非常にまずい状態です。水温計を確認すると針は中央付近に
あり、まだオーバーヒート状態にはなってないみたいです。
音の原因は判りましたが水漏れしてる場所はどこでしょう?
助手席に座ってる状態で足元のカーペットを触ってみると濡れてる!
ヒーターコアからの音でもしやと思っていましたが
一番厄介な場所、ヒーターコアそのものから漏れてるみたいです。


下の写真はヒーターバルブ。この奥にコアがあります。
ヒーターコアとは文字通りヒーターの部品です。
エンジンの冷却として使う冷却水を室内まで引き込んで風を通して
暖かい空気を室内に行き渡らせます。
室内にある部品ですが、これが非常に
奥まった場所にあるのです。セリカはどうでしょうか?
しかもこの車は42年前の車。部品があるのか?



先ずは漏れてるヒーターコアを外して状態を見なければとバラシます。



これは駄目です。修理が出来ないほど傷んでます。
すでに部品屋さんから部品は無いと返事を貰ってます。
どーしよ?
最後の頼みの綱、Google先生にお伺いをたてると・・・・。
ヤッター!豊橋の業者さんが持ってるそうです。
早速、連絡してヒーターバルブもついでに送ってもらう事に。
探してみるもんですな~~。



さあ、これで修理完了かと思いきや、古い車特有のモグラ叩きが始まるのでした。

  


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2017年06月29日 14:28

平成22年 ダイハツ ムーブ DBA-L175S エンジン異音、オイル交換

カテゴリ:修理カテゴリ:ワンポイントアドバイス


平成22年 ダイハツ ムーブ DBA-L175S のお車。当社は初めてのお客様です。
症状を聞いてみると「信号待ちや減速時にエンジンが振動がしてエンストするのではないかと怖い、エンジンも変な音がする」
との事です。
取り敢えず試運転してみますが、大きく気になる事も無く、ピットに入れてボンネットを開けてみると確かに「コンコン・・・」と
おかしな音がします。それもエンジン内部から。


まずいな~と思いつつもエンジンオイルゲージでオイル量を確認してみるとオイルが(規定量)入ってない!
オイル漏れかと下回りを覗いても漏れた形跡無し。

前にオイルを交換した時期を知りたいのですが、初めてのお客様ですのでデータも無い。
ご本人にお聞きしても「車検の時かな???」の返答。
車を調べてみると運転席ドア付近にオイル交換ステッカーが貼ってあり、それによると交換時期から
1万㌔以上過ぎてます。

オイル喰いの可能性大 です。

オイル喰いとはエンジンオイルが燃焼室内に何らかの原因で漏れてガソリンと一緒に燃焼され
排気ガスと共に排出される事を言います。

原因として
バルブ・ステム、ピストンリング摩耗もしくは固着によりオイルが侵入。

摩耗の原因は
オイル交換(オイル管理)をしていない。

オイルは基本的に減るものではありません。ただし、燃焼室内にも潤滑の為に必要なオイルは入ります。
勿論、極少量は燃えて排気される訳ですから消費されてる訳です。且つ潤滑性能も熱や酸化で
低下していきます。
オイル量が少ない、性能も低下している状態でエンジン内部では部品の摩耗が進みます。

隙間(クリアランス)が大きくなりオイルの侵入量(漏れ)が多くなります。

オイル量が減ります。

上に戻って以下同文(笑)

このエンジンは可変バルブ(DVVT)装置が付いてます。この装置は油圧によって作動していますので
オイル量が減れば誤作動を起こす訳ですし、最悪、カムシャフトに傷がついているかもしれません。
おそらくエンジンの振動と異音はそれが原因だと思われます。

さて、ここまでの説明、拙い言葉だけでご理解いただけましたでしょうか?
専門用語を使いましたが、判りやすく(当社比w)書いたつもりでも先ず無理かな?
実は女性の方にも判っていただけるようにウチではこんなのを用意しておりますw


エンジンのカットモデル!乗せ換えたエンジンを手が空いてる時にコツコツとメカニック全員で作りました!

これを使ってお客様に説明、最悪エンジン分解し部品交換(オーバーホール)するにも費用が掛かる事。
取り敢えずエンジンオイル、オイルエレメントを交換し、次回のオイル交換時期に
再度、ご来店いただき、消費量を見てその後の整備を検討していきましょうとお話ししました。

僅かに残ったオイルを抜いて

オイルエレメントも交換します。

規定量のオイルを入れます。

抜いたオイル量からしてかなり少ないです。これだけ少ないとメーター内にあるオイル・ランプがまれに点灯する
はず。お客様は気が付かなかったのかなぁ?

orz.....。これは見えない....。

メーターは運転手にいろいろな情報を教えてくれます。スピードやシフト位置だけじゃなく車の状態も
教えてくれます。なるべく物は置かないようにしたいですね。
オイル交換後音は消えてエンジンも僅かながら調子を取り戻したようです。

今回の修理はエンジンオイル交換の大切さを実感した懸案でした。






  


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